俺様ヤンキーに愛されて。~third~
ーーダァンッ
鈍い音が体育館の床に響き渡る。
「………っ……い…た……」
頭を打ち付けてから数秒。
時間が経つたび、増して行く頭の痛みに少しずつ意識が遠のいていく。
コート中の女子生徒も、コートの外で試合を観戦していた女子生徒も、驚いたのか高い声で叫んでいる。
目に見える、聞こえる、全てのことが遠くのものに感じてきた。
もう…何を言っているのか…聞き取れない………。
「………ふふ」
不気味な笑いと共にあたしの上に覆いかぶさっている、雅ちゃんの体が少し揺れた。
……何が面白いの…?
そう聞きたいけど、意識を保つのがやっとで声を出すことが出来ない。
「「負けないで」って言ったのに、すぐ負けちゃったね?みあちゃん。」