俺様ヤンキーに愛されて。~third~
君がいい
目を開けると、金色の髪が見える。
……………白金?
彼は優しく微笑むと大きな手で、戸惑うあたしの頬にそっと触れた。
ーーー「……っえ…?」
どうして?
どうしてそんな手で触れてくれるの?
もしかして…記憶が……?
白金に触れてもらえた事が信じられなくて、あたしの目からは大粒の涙が溢れ落ちる。
ーーー「どうしたんだよ?」
笑いながらそう言って、親指で涙を拭ってくれる白金。
あの頃の、記憶を失う前の白金だ…。
本当に、本当に記憶が………?
ーーー「しっ…白金ぇ……」
冷たい視線を突きつけられた現実が、嘘みたいで。
ずっと、独占したかった。
近づきたかった。
もう……この胸に飛び込んでもいいの?
あたしのだから。って主張してもいいの?
あたしの視線に気づいた白金はクスッと笑うと、両腕を広げた。
………白金?
ーーー「何してる…の?」