俺様ヤンキーに愛されて。~third~
声が出ない。
少しでも声を出したら涙が溢れそうで、グッと口を閉じる。
あたしだけじゃない
銀色コナンくんも辛いんだ。
……ううん。
ずっと白金と一緒にいた銀色コナンくんは、あたしの何倍も辛い。
どうして自分が一番辛いと思い込んでいたんだろう。
情けなくて、苦しくて、胸が痛い。
何も言わないあたしを見て銀色コナンくんは言葉を続ける。
「でも…涼も辛いんだ
アイツも苦しんでるんだ……
分かってやってくれ
アイツはーーー………」
銀色コナンくんは何かを言いかけたけど、口を閉じた。
何を言いたかったのか気になるけど、今この状況で聞けるわけがない。
「…………………」
「…………………」
それから銀色コナンくんが話し出す事はなくて、私はただ必死に涙をこらえる事しか出来なかった。