俺様ヤンキーに愛されて。~third~
「………ほっ……本当……?」
「…ああ」
「あたしのこと……嫌いじゃない……?」
「…おう」
嬉しくて、身体が震える。
先程身体の力が抜けてしまったから、あたしはすべての体重を白金にあずけてしまっている。
あたしの体重をすべて受け止めて、抱きしめてくれる白金。
愛しくて、胸が締め付けられる。
そんな時、聞こえた白金の弱々しい声。
「沢山…酷いこと言って……悪かった……」
「…え?」
酷い事?……酷い事って……
思い出すのは
ーーーー「俺に近づくな」
ーーーー「人の病室でイチャついてんじゃねーよ」
白金に言われた言葉の数々。
今でも思い出すと胸が痛む。
…………だけど、
今、目の前にいる白金はあたしを抱きしめてくれていて
あたしを痴漢から守ってくれて、
それだけで充分……充分だよ。
それに白金だって記憶を無くして辛いんだから。
あたしよりずっとずっと辛いはず。
あたしはゆっくりと白金を抱きしめ返す。
「謝らなくて…いいよ。
今…こうしてくれてるだけで……あたし…幸せだから……
守ってくれて…
助けてくれて…
ありがとう。白金。」