俺様ヤンキーに愛されて。~third~
昨日のバスケットボールの時も同じ感覚だった。
心より先に、身体がアイツの元へと動き出す。
そんなはずないのに
アイツに、呼ばれてる気がして。
人混みを掻き分けて歩いて行くにつれて、佐々野みあの姿が段々大きくなる。
もう少しで辿り着くという所で、俺の視線は不思議な男に向けられた。
何だあの男……?
佐々野みあの後ろに必要以上にくっついているスーツ姿の男。
どんなに電車が揺れても佐々野みあの後ろから離れようとしない。
…あの女の知り合いか?
でも、佐々野みあはあの男と一言も話そうとしないし知人には見えない……。
そんな事を考えていたその時、
ーーーードクンッ
目に、映った光景
それは佐々野みあの身体に触れている
スーツ姿の男の手