俺様ヤンキーに愛されて。~third~
「……な、に……してんだよ…」
一瞬で身体が熱くなって
俺はスーツ姿の男に勢いよく手を伸ばす。
「離せ」
ーーーーガッ
俺はスーツ姿の男の手首を掴むと上に捻り上げた。
スーツ姿の男は顔をひきつらせながら、手首の痛みに耐えている。
コイツ…佐々野みあに何した?
この男だけは絶対に許さねえ…。
そう思いながらスーツ姿の男を睨んだ時
ーーードサッ
目の前で佐々野みあが倒れた。
「っ!……おい!!」
俺はスーツ姿の男を他の客に任せて、佐々野みあに駆け寄る。
佐々野みあの顔は真っ青。
そして瞳からは涙が流れていた。
「……………っ!」
苦しそうな佐々野みあ。
俺がもう少し早く気付いていれば。
突然の事態に騒つく車内。