俺様ヤンキーに愛されて。~third~


















ーーーーー言われた瞬間、時が止まった。










今なんて言った?


……………好き?……佐々野みあが、俺を?





何で。どうして俺なんかを。





俺は俯いたまま顔を上げる事ができない。


そんな俺に佐々野みあは言葉を続ける。












「白金…が、あたしのこと……嫌いな事…分かってるよ…」













ーーーーズキンッ









そうだよ。俺はお前に酷いこと散々言った。
突き放した。絶望させた。


最低なんだよ。 


そんな俺が胸を痛める資格なんてない。











「でも、でもね……」













こんな俺に他に何を言うんだよ。


そんな震えた声で、涙を流して、これ以上何を苦しむんだよ。



お前が、俺がお前を大嫌いだとそう感じるくらい酷いを言葉をぶつけられたじゃねえか。




そんな俺に関わったってお前は幸せになれねえよ。


ずっと、ずっと泣いてばかりで。



 



笑顔になんてしてやれ………











「他の女の子に……とられたくないの…」













ーーードクンッ









心臓が、うるせえ。


身体に力が入り俺は拳をギュッと握りしめる。








俯いていた顔を上げて俺の膝の上にいる佐々野みあを見つめた。





大きな瞳が俺を映し出す。

彼女の震える方がゆっくりと動き始めた













「雅ちゃんの…所に………なんて……」











泣きながら俺に想いを伝えている佐々野みあと目があった瞬間、


もうダメだった。









佐々野みあ





自分じゃ笑顔にしてやれないとか、

沢山泣かせたとか、


全部頭から消えた。




俺は、お前を抱きしめたい。














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