俺様ヤンキーに愛されて。~third~
「しっ…白金…白金ぇ……」
泣きながら俺を呼ぶ佐々野みあ。
絶対に離すまいとギュッと抱きしめながら俺は答えた
「……何だよ」
何言われたってもうしばらく離せねえぞ?
このあとお前に拒絶されるかもしれねえからな。
そんな俺に聞こえてきた佐々野みあからの言葉は意外なものだった
「か…顔見せて……顔……」
「はあ!?」
俺は素っ頓狂な声を出す。
顔が…見たい?俺の!?
嫌なわけじゃ……なかったのか。
佐々野みあはただ俺の表情が気になってただけで。
だから身体を離したくて。
それを俺は拒絶されると思って無理矢理抱きしめ続けて………
「………っ!……クソっ!!」
そう思わず声に出た。
自分の馬鹿さに恥ずかしくなって身体中が熱い。
俺は佐々野みあが膝から落ちない程度に背中に腕を回しながら身体を離す。
色んなことが恥ずかしすぎてジッと見つめてくる佐々野みあの視線に耐えられず下を向いた。
「白金…………顔……見えないよ……」
弱々しくそう話す佐々野みあ。
そんな声で問いかけるなよ…
お前に見られなくねえから、見えないようにしてんだよ。
「……………」
佐々野みあの視線が、痛い。
「白……
「うるせえな……黙れよ。」
分かったよ。
見せれば、見せればいいんだろ。
俺は覚悟を決めてジッと佐々野みあを見つめた。
視線が、交わる。