oneself 後編
「彼が言うんだ、間違いない」


望月さんの話を少しして、最後に店長は、「今日も頑張ってたな。俺も期待してるよ」と、言ってくれた。


出勤した頃、まだ店長の姿はなかった。


いつ頃、お店に来たのか分からないけれど。


最後の場内指名が入った時、それを席に聞きに来たのは店長だった。


期待してる。


その言葉に、あたしの顔には自然と笑顔が溢れた。


「ありがとうございます。頑張ります!」


終電の時間をチラリと気にするあたしに気付き、店長は軽く右手を上げると、「お疲れ」と言ってくれた。


あたしはもう一度頭を下げて、店長に背中を向ける。


小走りでお店を後にし、駅までの道のりを急いだ。


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