oneself 後編
同窓会
土曜日。
今日はバイトを休み、地元のレストランバーで行われる同窓会に参加する事になっていた。
普段よりもおさえめのメイク、軽く巻いた髪。
昔、哲平に買ってもらった白いワンピースに身を包むと、慌ただしく家を出る。
こんな中途半端な時期の同窓会の知らせを聞いたのは、数週間前の事だった。
哲平の担任でもあり、あたしのクラブの顧問でもあった、現国を担当していた松山先生。
若くて、綺麗で、年の近いお姉さん的存在で、誰もが好きだった。
その松山先生が、年内に結婚式を上げ、年明けには旦那さんの都合で上海に行く事になったという。
「彼氏いるの~?」
そんなみんなの問いかけに、いないよ、と笑っていたくせに。
そして、誰が言い出したか分からないけれど、今回の集まりに至る。
正式にハガキを送ったような同窓会ではなく、仲の良い者だけに声をかけた今回の集まりは、それでも50名ほどが集まると聞いた。
あたしや幸子はもちろん。
哲平も今日は仕事を休んで出席すると言っていた。
月末の土曜日だし、売上に支障が出るはずなのに。
あたしの為には、休んだ事なんてないくせに。
そんな事を考えながら、小走りで駅に向かった。
今日はバイトを休み、地元のレストランバーで行われる同窓会に参加する事になっていた。
普段よりもおさえめのメイク、軽く巻いた髪。
昔、哲平に買ってもらった白いワンピースに身を包むと、慌ただしく家を出る。
こんな中途半端な時期の同窓会の知らせを聞いたのは、数週間前の事だった。
哲平の担任でもあり、あたしのクラブの顧問でもあった、現国を担当していた松山先生。
若くて、綺麗で、年の近いお姉さん的存在で、誰もが好きだった。
その松山先生が、年内に結婚式を上げ、年明けには旦那さんの都合で上海に行く事になったという。
「彼氏いるの~?」
そんなみんなの問いかけに、いないよ、と笑っていたくせに。
そして、誰が言い出したか分からないけれど、今回の集まりに至る。
正式にハガキを送ったような同窓会ではなく、仲の良い者だけに声をかけた今回の集まりは、それでも50名ほどが集まると聞いた。
あたしや幸子はもちろん。
哲平も今日は仕事を休んで出席すると言っていた。
月末の土曜日だし、売上に支障が出るはずなのに。
あたしの為には、休んだ事なんてないくせに。
そんな事を考えながら、小走りで駅に向かった。