oneself 後編
数分後、スタッフが席に来た時に、斉藤さんとその友達は、あたしと翼を場内指名してくれた。
初めてついたお客さんから、初めての場内指名をもらえた。
もちろん、翼のおかげだろうけど。
それでも、嬉しかったんだ。
次の日、早朝から接待ゴルフがあるという彼らは、1時間でお店を後にした。
後1週間は大阪にいるので、また来週に来ると言い残して。
彼らを見送って、カウンターの横のソファーに、フーッと翼と腰をおろした。
「指名取れたじゃん」
ニコッと笑いながら、ピースサインを作ってみせる翼。
「うん!」
あたしもそれを、笑顔で返した。
「椿ちゃん、ミライちゃん、次お願い〜」
頭の後ろで、スタッフの声が聞こえる。
「よし、行きますか!」
膝をパチンと叩く翼に合わせて、あたしもスッと背筋を伸ばして立ち上がった。
さっきよりも、少しだけ前向きな気分で。
初めてついたお客さんから、初めての場内指名をもらえた。
もちろん、翼のおかげだろうけど。
それでも、嬉しかったんだ。
次の日、早朝から接待ゴルフがあるという彼らは、1時間でお店を後にした。
後1週間は大阪にいるので、また来週に来ると言い残して。
彼らを見送って、カウンターの横のソファーに、フーッと翼と腰をおろした。
「指名取れたじゃん」
ニコッと笑いながら、ピースサインを作ってみせる翼。
「うん!」
あたしもそれを、笑顔で返した。
「椿ちゃん、ミライちゃん、次お願い〜」
頭の後ろで、スタッフの声が聞こえる。
「よし、行きますか!」
膝をパチンと叩く翼に合わせて、あたしもスッと背筋を伸ばして立ち上がった。
さっきよりも、少しだけ前向きな気分で。