oneself 後編
その日の夕方。
テレビを見ながら、足の爪にマニキュアを塗っていると、ベッドの上に置いておいたあった携帯が鳴った。
塗ったばかりのマニキュアに当たらないように、そっと歩いて手に取る。
着信 奈美
「もしも~し」
「あ、未来?」
電話越しで、ひどく焦っている様子の奈美。
聞けば、8時から開演のライブに一緒に行くはずだった友人にドタキャンされ、ひどく困っているという。
「ホンマ急やけど、来てくれへんかな…」
あたしは壁にかかっている時計にチラリと目をやった。
”6:46”
「分かった、ちょっと遅れるかも知れんけど…」
奈美にはあたしが辛い時、本当にお世話になった。
それに…
何となくどこかへ出かけたい気分だったから。
「まじで?ありがとう!」
喜ぶ奈美に詳しい場所を聞き、早々に電話を切ると、急いで準備をする。
わずか30分ほどで支度を済ませ、家を飛び出た。
サークルの先輩がやっているバンドのライブ。
正直さほど興味はなかったけれど、こんな沈んだ気分を吹き飛ばせたらいいな。
そんな事を思いながら、待ち合わせ場所のミナミまで向かった。
テレビを見ながら、足の爪にマニキュアを塗っていると、ベッドの上に置いておいたあった携帯が鳴った。
塗ったばかりのマニキュアに当たらないように、そっと歩いて手に取る。
着信 奈美
「もしも~し」
「あ、未来?」
電話越しで、ひどく焦っている様子の奈美。
聞けば、8時から開演のライブに一緒に行くはずだった友人にドタキャンされ、ひどく困っているという。
「ホンマ急やけど、来てくれへんかな…」
あたしは壁にかかっている時計にチラリと目をやった。
”6:46”
「分かった、ちょっと遅れるかも知れんけど…」
奈美にはあたしが辛い時、本当にお世話になった。
それに…
何となくどこかへ出かけたい気分だったから。
「まじで?ありがとう!」
喜ぶ奈美に詳しい場所を聞き、早々に電話を切ると、急いで準備をする。
わずか30分ほどで支度を済ませ、家を飛び出た。
サークルの先輩がやっているバンドのライブ。
正直さほど興味はなかったけれど、こんな沈んだ気分を吹き飛ばせたらいいな。
そんな事を思いながら、待ち合わせ場所のミナミまで向かった。