oneself 後編
現実なんだか夢なんだか分からない、フワフワとした状態のまま、枕元の目ざましが鳴った。
腫れぼったい瞼に溜息をつき、髪の毛をセットし終えると、あたしは普段通りに自宅を出る。
鉛のように重たい体と、それ以上に重たくて、クラクラとする頭で。
哲平は今頃、眠りの中だろうか?
隣では、あの子がスヤスヤと寝息をたてているのだろうか?
そう思うといてもたってもいられず、気付けばあたしは、学校へ向かうはずの電車を降りていた。
そう、ミナミで。
鞄から携帯を取り出し、哲平の番号を呼び出す。
かけるの?
今更?
頭の中で、冷静な自分がそう問いかける。
今から何をするのか。
哲平に打ち明けるのか。
自分でもどうしたかったのか分からない。
それ以上に、あたしは哲平を許すのか、別れるのか。
そんな事でさえ、分からない。
でも。
あたしはゆっくりと発信ボタンを押すと、深呼吸して、受話器を耳にあてた。
腫れぼったい瞼に溜息をつき、髪の毛をセットし終えると、あたしは普段通りに自宅を出る。
鉛のように重たい体と、それ以上に重たくて、クラクラとする頭で。
哲平は今頃、眠りの中だろうか?
隣では、あの子がスヤスヤと寝息をたてているのだろうか?
そう思うといてもたってもいられず、気付けばあたしは、学校へ向かうはずの電車を降りていた。
そう、ミナミで。
鞄から携帯を取り出し、哲平の番号を呼び出す。
かけるの?
今更?
頭の中で、冷静な自分がそう問いかける。
今から何をするのか。
哲平に打ち明けるのか。
自分でもどうしたかったのか分からない。
それ以上に、あたしは哲平を許すのか、別れるのか。
そんな事でさえ、分からない。
でも。
あたしはゆっくりと発信ボタンを押すと、深呼吸して、受話器を耳にあてた。