oneself 後編
「今週の日曜日は、未来の為に時間空けるな」
席へ着いて、あたしがチョコを渡すと、哲平は笑顔と一緒にそう言ってくれた。
日曜日に一緒に過ごせるのは、本当に久しぶりで。
週末が待ち遠しくて、仕方がなかった。
最初のうちは、哲平はずっとあたしの席にいてくれて、この前ヘルプについたルイも一緒だった。
「何か哲平さん、未来さんの前やと自然な感じですね」
そんなルイの言葉に、あたしは謙遜しながら、「そんな事ないよ」と、笑ってみせる。
本当は、嬉しくて仕方がなかったくせに。
しばらくして、哲平は他の席に移った。
その辺りから、次第に客も増え、それぞれの席で、シャンパンコールが流れ出す。
あたしは隣にいるコウキさんにそっと耳打ちをした。
驚いた顔のコウキさん。
「今日くらいは応援してあげたいから」
コウキさんはハハッと笑うと、「了解」、と言って、ルイにそれを伝えた。
その時、哲平が携帯を片手に、お店を出て行った。
客が来たんだ。
それくらいにしか、思ってなかった。
けれど、戻って来た哲平の隣で楽しそうに笑う客の姿を見た瞬間…
あたしの胸はドクンと大きな音を立てた。
そう、あの日ぶりに見る、あの子の姿だった。
席へ着いて、あたしがチョコを渡すと、哲平は笑顔と一緒にそう言ってくれた。
日曜日に一緒に過ごせるのは、本当に久しぶりで。
週末が待ち遠しくて、仕方がなかった。
最初のうちは、哲平はずっとあたしの席にいてくれて、この前ヘルプについたルイも一緒だった。
「何か哲平さん、未来さんの前やと自然な感じですね」
そんなルイの言葉に、あたしは謙遜しながら、「そんな事ないよ」と、笑ってみせる。
本当は、嬉しくて仕方がなかったくせに。
しばらくして、哲平は他の席に移った。
その辺りから、次第に客も増え、それぞれの席で、シャンパンコールが流れ出す。
あたしは隣にいるコウキさんにそっと耳打ちをした。
驚いた顔のコウキさん。
「今日くらいは応援してあげたいから」
コウキさんはハハッと笑うと、「了解」、と言って、ルイにそれを伝えた。
その時、哲平が携帯を片手に、お店を出て行った。
客が来たんだ。
それくらいにしか、思ってなかった。
けれど、戻って来た哲平の隣で楽しそうに笑う客の姿を見た瞬間…
あたしの胸はドクンと大きな音を立てた。
そう、あの日ぶりに見る、あの子の姿だった。