oneself 後編
「ごめんな、今日。家の人は大丈夫やった?」
あたしの心の声が聞こえたかのように、ゆっくりとベッドに腰掛ける哲平は、申し訳なさそうに呟いた。
全然大丈夫じゃないよ。
そう言ってやろうかと思ったけど、その顔があまりにも頼りなくて。
あたしは言葉を飲み込むと、「大丈夫やで」、とだけ答えた。
スーツの上着を脱ぎ、無造作に床に置く哲平。
「しわになるやん」
あたしはそれを拾い上げ、ハンガーを探す。
見つけたハンガーに上着をかけると、ドサッと哲平がベッドに寝転ぶ音が聞こえた。
何から話そう。
どうやって話そう。
頭の中を整理しながら、哲平の方を振り向けないでいるあたし。
「仕事の事やけどさ」
背中越しに聞こえた声に、背筋が伸びる。
でも、次の瞬間、あたしは耳を疑った。
「もう、未来の好きなようにしたらいいから」
「えっ?」
慌てて振り返ると、両手を頭の下に組み、天井を見つめている哲平。
あたしの心の声が聞こえたかのように、ゆっくりとベッドに腰掛ける哲平は、申し訳なさそうに呟いた。
全然大丈夫じゃないよ。
そう言ってやろうかと思ったけど、その顔があまりにも頼りなくて。
あたしは言葉を飲み込むと、「大丈夫やで」、とだけ答えた。
スーツの上着を脱ぎ、無造作に床に置く哲平。
「しわになるやん」
あたしはそれを拾い上げ、ハンガーを探す。
見つけたハンガーに上着をかけると、ドサッと哲平がベッドに寝転ぶ音が聞こえた。
何から話そう。
どうやって話そう。
頭の中を整理しながら、哲平の方を振り向けないでいるあたし。
「仕事の事やけどさ」
背中越しに聞こえた声に、背筋が伸びる。
でも、次の瞬間、あたしは耳を疑った。
「もう、未来の好きなようにしたらいいから」
「えっ?」
慌てて振り返ると、両手を頭の下に組み、天井を見つめている哲平。