†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
――そして人質も病院に搬送し、あたし達は署に戻った。
署に着いてからはそれぞれ解散になった。
「あとは取り調べとかだからな。刑事部に任せときゃいい」
シャワーを浴び終え、あたしは廉と一緒に帰っていた。
「うん。でも…今日の人質だった女の子達……大丈夫かな」
あたしはボソリと呟く。
あたしが背中擦った時だって…かなり震えてたし。
「あー…大丈夫じゃねぇか?なんせ、もう医者付いてんだしな」
「ん……だといいんだけど。」
あたしは廉の肩に頭を預けた。
落ち着く。
温かい……。
「なんだ?珍しく素直だな」
廉が悪戯っぽく笑う。
「ん……好き、廉。」
あたしの口からは思いもよらない言葉が出た。
何いきなり告白してんだろう、あたし。
でも…なんだか今は無性に廉に甘えたい気分。