†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「何が面白いんですか?」
「ははっ…。お前さ、真面目なんだか不真面目なんだか分かんねぇな〜…」
……?
あたしは顔をしかめた。
「おいおい、んなあからさまに嫌な顔するなよ。美人が台無しだぞ?」
「っ…」
なんなの!この男!!
あたしはプイッとそっぽを向いた。
「はは。怒るなって、樹里」
雨宮さんは馴れ馴れしくあたしを呼び捨てにする。
「……雨宮さん」
「なんだ?」
あたしは雨宮さんの方を向く。
「あたしをからかって何が楽しいんですか?……男の人って…よく分かりません」
あたしは素っ気なく言った。