†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
――ガー…
しばらくすると、手術室の扉が開いた。
あたし達は一斉に立ち上がる。
中からは…タンカーに乗せられた酸素マスクをした岡田くんに、それに付く看護師さん。
そして医師が出てきた。
医師は汗だくだった。
「あの。岡田の容態は…?」
司令官が真っ先に医師に聞いた。
「はい。一命は取り止めましたが…まだ油断を許さない状況です。あとは彼の体力と生命力次第です」
「……そうですか…」
あたしも司令官の隣に立ち、聞いていた。
そう…なんだ…。
岡田くん……
「あと……大変申し訳ないのですが…1つご報告が」
医師が言いにくそうに言った。
「……何でしょうか?」
司令官が静かに聞いた。
嫌な予感がする。
あたしはそう感じていた。