†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「そう…だったんでしょうか…」
「えぇ!きっとそうよ!だからそんなに心配しなくても大丈夫よ。優真はこう見えて強い子だから。安心してちょうだい」
岡田くんのお母さんはあたしに言い聞かせるように言った。
廉も優しくあたしの肩を抱いてくれている。
……ありがとう、みんな…。
あたしは回りの人達に心から感謝した。
その時。
「……っ…ぅ…」
え……?
今、確かに後ろから声が…。
「ゆ、優真っ…!?目が覚めたのね!?」
岡田くんのお母さんはベッドに駆け寄った。
「樹里さん、ナースコール押してもらえる!?」
「あ、はいっ…」
あたしは急いでナースコールを押した。
「岡田……目が覚めたんだな」
廉は嬉しそうにそう言った。
あたしも何度も頷いた。
「岡田さん、目を覚まされましたか?」
ちょっとしてから、看護師さんと医師が入ってきた。
「ちょっと外に出ててもらえますか?」
看護師さんにそう言われ、あたし達は病室を出た。
岡田くん、頑張って…。
あたし応援してるから……。