†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
嘘の恋人
あの事故から2週間後。
岡田くんはようやくハッキリと意識が戻った。
今まではずっと意識が虚ろで、話していても答えるのに一苦労っ…て感じだったけど……。
最近、やっとまともに話せるようになってきていた。
だから…そろそろ言おうと思って。
……あたしと…付き合って下さいと。
「――おはよ、岡田くん!調子どう?」
あたしは元気良く、岡田くんの病室に来た。
「はよ。いつも悪いな、宮崎」
岡田くんは申し訳なさそうに、あたしを見る。
廉と別れてから…あたしは仕事が余程忙しくない限り、岡田くんのお見舞いに来ていた。
少しでも償えたら…。
岡田くんの傷を癒すことが出来たら…
そんなことを思って。