†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「み…宮崎?何言って……」
「言葉の通りだよ。あたしと付き合ってくれないかな?」
あたしはじっと彼を見つめる。
廉とは違う、鋭さのない…優しい瞳。
あぁ…ダメじゃない、あたし。
廉と比べたりしちゃ。
「だって宮崎には雨宮が…」
ズキン。
“雨宮”。
その名前に…胸が苦しくなる。
あたしは…まだこんなにも、あなたを愛してる。
「……廉とは…別れたの。」
あたしが小さく答えると、岡田くんはピタリと動きを止めた。
「……マジで?」
喜びなのか、悲しみなのか。
よく分からない声のトーンだった。
あたしは…ただ小さく頷いた。
すると岡田くんの手が、あたしの頬に触れた。