†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「これからも病院は通わなきゃいけないらしいんだ。定期検診にはちゃんと来てくれってさ。」
優真はうんざりしたように呟いた。
「面倒だろうけど…定期検診にはちゃんと行ってね?心配だし。」
あたしがそう言うと、優真は優しく笑った。
「うん。行くよ。樹里を心配させたくないしな」
優真がそう言ってくれると、あたしは嬉しくて仕方なかった。
あたしのせいで優真が怪我をしたって罪悪感もあるだろうけど…。
「樹里、着いた。」
「あ、うん!」
優真の住むマンションに着き、あたしはハッとする。
「今日は泊まれんの?」
優真は車から降り、そう問い掛けてきた。
「あ…でも明日仕事で……」
「じゃあ俺が送ってく。俺はしばらく自宅療養になるから」
優真は“な?”とあたしに言い聞かせる。
……優真は…今夜、あたしを抱くつもりなんだ。
あたし…抱かれちゃうの?
廉以外の人に。