†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「……ごめんなさい、優真。あたしっ…」
「……やっぱり?」
優真は悲しそうな顔をした。
あたしは…優真に全てを伝える。
「……うん。あたし…まだ廉のことが好きなの。……未練がましいって思うかもしれないけど」
俯きながら呟いた。
優真の顔が見れない。
あたしは今…最低なことをしてるんだから。
「……そっか。やっぱりな」
優真はポンポンとあたしの頭を撫でる。
その優しい手つきに…泣きそうになった。
「……っ…ごめんなさい、優真!あたし…最低なことを……」
「気にしないで、樹里。俺は樹里に少しだったけど傍にいてもらえて…嬉しかったよ。短かったけど…すごく。」
あたしを責めることもせず、ただ優しくそう言ってくれる彼。
……あたし、最低だ。