†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「俺は…樹里が誰と一緒になろうと、樹里が幸せならそれでいい。……俺じゃあ…樹里は幸せにはなれないみたいだから」
「……っ…優真…」
我慢できずに泣き出すあたしを、優真は優しく抱き締めた。
「樹里、頑張れ。俺は応援してるよ。樹里が幸せになれるように…雨宮と幸せになれるように」
ポンポンと背中を撫でる優しい手。
あたしは…優真にもらった大事な言葉を忘れない。
優真があたしを愛してくれたこと……忘れない。
「ありがとう、優真。あたし…頑張ってみるよ」
あたしは優真の目を見て言った。
優真は優しく微笑み、
「頑張れ、樹里。」
そう言ってくれた…。