†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「男が怖いって言ってたよな?」
「……それが、何」
あたしはワントーン声を低くした。
雨宮さんは面白そうに笑う。
そして、スッと更に顔を近付けて……呟いた。
「お前を変えてやるよ、必ずな」
……は…?
直球すぎる言葉に、あたしは固まる。
「あんたバカじゃない?」
あたしは雨宮さんをドンッと退けると、その場を去った。
――“お前を変えてやる”?
ふっ、馬鹿馬鹿しい。
笑わせないでよ。
あたしはグッと拳を握ったまま、更衣室に入った……。