†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「あら〜そうなの?でも雨宮くんも遅れてきたわよねぇ…」
げっ!
さ、さすが美姫さん…(汗)
勘が鋭い……。
「ぐ、偶然ですよ。気にしないで下さい」
あたしは無理矢理、話を終わらせて懸垂に集中した。
ダメだ…。
このままじゃ…絶対に気付かれる。
いつかみんなに気付かれる。
「宮崎!遅れてきたんだからちゃんとやれ!!」
後ろから桐島司令官の罵声が飛んできた。
「はいっ!すみません!」
あたしはパキパキと返事をしながら懸垂に励む。
美姫さんはクスクスと可笑しそうに笑っている。
あー、最悪だ。
きっと美姫さんには気付かれてる。
あたしと雨宮さんの間に何かあるって…。
あたしは溜め息を吐きながら懸垂を続けた。