†危険な男†〜甘く苦い恋心〜

「……宮崎さん」




「何?」




あたしは彼を見た。




すると。




「……っ、お…かだ…く」




「ごめん。こんなことして。頼むから……今だけは…このままでいさせてくれないかな…」




あたしは気付くと岡田くんに抱き締められていた。




雨宮さんとは違う男の人の腕。




岡田くんはあたしが苦しくならないように加減してくれているのが分かる。




雨宮さんは…加減なんて知らない力強い腕だ。




このまま壊されるんじゃないかって思ってしまうくらい




逞しい腕……。




「ごめんっ…好きなんだ…宮崎さん……」




耳元で苦しそうな声が聞こえた。




「……っ…!」




す、好き?




岡田くんが…あたしを?




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