†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「……岡田くん…」
「初めて君を見た時から…ずっと憧れてた。でもなかなか言い出せなかった……君のことが大切すぎて」
あたしを貫く真っ直ぐで、汚れのない瞳。
あたしは、その目から視線が逸らせなかった。
「好きだ、宮崎さん。お願いだから俺の女になって……」
「な、にを……」
再びギュッと抱き締められて、あたしは固まった。
どうしていいか分からない。
岡田くんが嘘を付いているようには見えない。
きっと彼は…本気だ。
本気で……あたしを好きだと言ってくれている。
けど…
けど……あたしは………
「……ごめんなさい…」
あたしは弱々しく呟いた。
この一言が、どれだけ彼を傷付けるのだろう。
どれだけ彼の心を蝕んでいくのだろう。