†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
過去と今
「――オス」
「っ」
雨宮さん。
後ろから低い声でそう言われ、あたしはドキッとした。
「お、おはよ…」
あたしは小さく返した。
あの後……岡田くんとご飯を食べた後…自宅マンションまで送ってもらった。
家に帰って1人になっても…頭の中は岡田くんが言った言葉で埋め尽くされていた。
“とにかく宮崎の雨宮を見る目は“仲間”としてじゃないと思うよ”
仲間としてじゃない…か。
思い当たる節は1つ。
……あたしが…雨宮さんを好きだってこと。
仲間じゃなく、男として…
彼を見てしまった。