†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「べ、別にっ…!自惚れないでよ」
あたしはプイッと顔を背けた。
ったく!
そうやってすぐ調子に乗るんだから!!
するといきなり膝の上にあった、あたしの手に大きな手が覆い被さってきた。
ドキンと鳴る心臓。
雨宮、さん…?
「な、何……?」
「樹里」
いきなり真剣な顔で見つめられた。
何なの…?
いきなり……。
「樹里はさ。俺になんの気持ちもないのか?」
「え……」
「俺は……お前が好きだ。」
真っ直ぐ、ただそう言われた。