†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「ん……や…廉っ…」
「樹里……」
至近距離で名前を呼ばれ、あたしは顔を赤くした。
あー…あたし、ホントに男の人に免疫ない。
こんなふうにキスされて、名前を呼ばれるだけで…おかしくなりそうだ。
あたしは、そのまま彼に抱かれた。
優しく、優しく…。
まるで壊れ物を扱うかのように。
「樹里っ…」
あたしを抱きながら、色っぽい視線を向けてくる廉。
あたしは答えるように、廉の首に抱き着いた。
「廉……廉……」
好き。
ただ、それだけ。