†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「クスッ。可愛いわね!樹里は。凄くピュアだわ」
美姫さんはクスクスと笑いながら、あたしの隣に腰を下ろす。
ピ、ピュア?
あたしが?
「お世辞が上手いですね、美姫さん」
「あら!お世辞じゃないわ。あたし、お世辞とか言える質じゃないのよ〜」
再びアハハと笑い出す美姫さん。
あたしはキョトンとしていた。
「……彼氏でも出来たんでしょ。」
「!」
図星を突かれ、あたしはビクリと反応する。
「そ、そんなんじゃ…」
「ふふっ♪照れなくていいのよー。いいじゃないの〜♪あたし嬉しいわ!樹里にもいい人が見つかって」
美姫さんがニコニコと笑う。
あたしは自分でも分かるくらい苦笑いをしてしまっていた。