夕 月 夜
鋭いヒトだな…。
忙しなかった夜は一旦、落ち着いた。
仕事が終わったから、私は鈴音の部屋へ行った。
仲村様のコトを伝えると、鈴音は「そう…」とだけ呟いた。
「だいぶ 落ち着いた?」
「うん、ありがとう有月」
そういえば、外 静かになったね。って、鈴音が言った。
そういえば そう…。
静かになった気がする。
「百合香様 大丈夫だったのかな…」
スススッ。
襖が開いて、昴様がいらっしゃった。
「あら 有月、ここに居たのね」
仕事、お疲れ様。って、昴様は言ってくれた。
「お疲れ様でした 昴様」