夕 月 夜
優一は馴れたよいに走って行く。
オレは兎に角、ついて行った。
ある程度走ってくと、花月楼の庭の一角に出た。
「よく、知ってたな。この抜け道」
「百合香の場所へ行く為に使ってたんだ」
――「「キャーッ!!」」
息つく間もなく、騒がしい物音と女達の甲高い悲鳴が響いた。
「ちくしょッ…」
オレと優一は、そのまま店ん中に飛び込んだ。
飛び込んだそこは、既に荒れ果ててやがった。
血まみれの女共が倒れまくってる。
「龍馬ッ」
飾りとして置いてあった二本の刀の内一本を優一がオレに投げた。
オレと優一は、それぞれ刀一本で迎え撃つ。
「キャーッ」