夕 月 夜
「健太郎」
「ん?どうした?」
「鈴音も、いつかお嫁さんになれるかな?」
似合わないくらいの真顔で、彼女はそう言った。
彼もそっと、ブランコから立ち上がった。
「なるよ、きっと」
「本当に?」
「もちろん」
「じゃぁ、楽しみだね(o^∀^o)」
「俺がちゃんと叶える」
「うん」
“や く そ く”
例え 遥か昔のコトで
覚えていなくとも
また 巡り会えた
大切にしよう
未完成だった僕らが
巡り合わせた奇跡を
少しずつ 少しずつ
歩いてゆこう
大切なのは
誰かを愛するコト。
(完)