夕 月 夜


私が横に座った時だった。



「帰る」



……え…?。



彼は、この部屋から出ようとした。


「悪いが、帰らせてもらう」


「お待ち下さい!まだお食事も…」

私はとっさに、手を伸ばした。


バチンッ。


伸ばした手は、呆気なく弾かれた。


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