夕 月 夜
―side A
ササササササッ
スタスタスタ
パタパタパタッ
いつもより、だいぶ早いじかんなのに。
誰かが
通路を行ったり来たり、動き回っている。
誰…?
まだ眠いのに~…。
眠いけど気になって襖を開け、目をこすりながら通路を覗き込む。
「そっちは…?」
「いないみたいよ…」
「そう…」
もしかして、誰か捜してる?
小声で話していたのは、昴様と椿様だった。
「どうしましょう…昴」
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