夕 月 夜


書き置き…。


その書き置きは、本当に百合香様の物なのかな。


確かめたい。




私の足は、静かに百合香様の部屋へ進んで行った。



あまり離れていない百合香様の部屋。


スーッ。


静かに襖を開けて、静かに部屋へ足を踏み入れた。


いつもと変わらないのに、寂しい空間になっていた。


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