最後の恋
「ねぇ莉奈」
「ん?」
エリが真っ直ぐ私を見つめる。
「私達は莉奈にも幸せになってもらいたいんだ」
「うん…」
「結婚が全てじゃないよ?でも…できることなら莉奈にも結婚して幸せになってほしいと思う…。サトル君はあんなことして莉奈と別れちゃったけど…プロポーズされたなら、よく考えてみてもいいんじゃないかな」
大事な友達だからこそ、幸せになってほしい。
それは私も同じ。
エリとサキの幸せは、私もいつも願ってる。
「まぁどっちを選んだとしても、私とエリは莉奈が選んだ道を応援するけどさ」
「確かにね。莉奈が選んだ相手ならどっちでもいいや。結局莉奈が幸せなら私達はそれでいいんだよ」
エリとサキは笑顔でそう言ってくれた。
女同士。付き合いは長い。
これから先もエリとサキとはずっとこんな感じだと思う。
会う時間が減ってしまっても、変わらないこの感じ。
これからどうするか色々考えさせられた女子会になったけれど、女同士の本音を聞けて良かった。
「じゃあまたね」
「うん」
「良いお年を」
そう言って別れた帰り道。
人生の相談が出来る友達がいるって幸せなことだと改めて思った。
彼氏は縁が切れたら終わるけど、友達はずっと続く。
エリとサキに、改めてそんな絆を感じた夜だった。