最後の恋


私はとてもわがままな人間なのかもしれない。


あんなに結婚結婚って、結婚というものに執着していたのに…ずっと欲しいと願っていた結婚という幸せを掴みかけている今、本当に私はこんなものが欲しかったのかと自問自答してしまう。


サトルは喜んでいた。

お母さんも喜んでいた。

きっと、お母さんから話を聞いたお父さんも、週末に私が彼を紹介することを喜んでくれていると思う。


これでいいんだよ。

これでいい。


迷う必要なんてない。


これが、一番最善の道なんだ。


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