最後の恋
「えっ⁉︎マジで⁉︎」
「はいっ♪大丈夫ですよ♪」
そして、どういう流れなのか、良かったら飲み会しませんか?的な話が目の前でまとまっていく。
だけど早川さんは、あ!といきなり思い出したように声をあげると。
「でもこの人はダメですよ〜、好きな人がいるんで。ねっ、松永さん」
私を見て、ニコッと笑う。
「……そうだね」
私も笑って言葉を返し、それから連絡先を交換する三人の姿を見守っていた。
可愛い後輩。
傷つけてしまった分、いや、それ以上に大切にしなければいけないと、何だか改めて思った。
「松永さん的には倉木さんと神谷君、どっちがかっこよかったですか?」
「え?うーん、どっちもかっこよかったんじゃない?」
「神谷君は同い年で倉木さんは26歳…どっちもかっこよかったし悩んじゃいますよ〜」
お店を出た私達は、そんな会話をしながら会社へと歩いて。
「あ〜、血液型聞けば良かった」
「次会った時聞けばいいじゃない」
「ですよね!とりあえず飲み会で見極めます。もっとイケメン連れて来てくれるかもしれないし」
「ふふっ、そうだね」
エレベーターの中でもそんなやり取りを繰り返した私達は、もう以前の私達のように戻れていた。