最後の恋
ちゃんと……
女の子として、扱ってくれてた。
だけど……始まるはずの自己紹介はいくら待っても始まらないままで。
『へぇ〜っ、佐倉さんB型なんだぁ!』
『早川さんは何型なの?』
血液型の話をしていても。
『アウトドア派?インドア派?』
くだらない質問でさえも。
『へぇ〜っ、そうなんだぁ!意外だなぁ』
勝手に話は…終わっていく。
そして、“私”に話題を振ることもないまま、また別の話で盛り上がって。
笑っている。
ここにいる私が、ちっとも笑っていないことにも気付かないまま。
ケラケラ声をあげて、みんながバカみたいに笑っていた。