最後の恋
『アーッ!!』
開いたケータイを見つめながら、私はわざと大きな声を出した。
すると、隣に座っていた佐倉さんが、私の方へ顔を向ける。
『松永さん、どうしたんですか!?』
そして目を真ん丸にさせながら、そう聞いてきた。
『ごめーん…私、今日予定あったコトすっかり忘れちゃってたみたいで』
メールをチェックしているフリをしながら言葉を返した私は。
『悪いけど抜けちゃってイイ?』
五人に向けて、続けてそう聞いた。