流れ星
想い
「春、忘れ物はないかい。体の調子が悪いとかは…」
「だーいじょうぶだって!おばあちゃんてば、さっきからそればっかり」
「そりゃあねぇ…。春も高校生になるんだし、入学式早々お腹でも壊したら大変だから…」
「もーっ、本当の本当に本当だから!ねっ?大丈夫だよ!」
「あらあら…。なら、大丈夫ね」
「うんっ♪それに美香達もいるし…。じゃあ、いってきまーすっ」
「気をつけていってらっしゃいねぇ」
私、桜木 春<サクラギハル>は、今日から高校生になる。
といっても中学と同じで、歩いていけるほどの距離に学校はある。
友達も同じ高校だから、また毎日会えるんだと思うと、これからが楽しみになってきた。
「あとはこの曲がり角を曲がって…」