ハニートースト ~カフェで恋したあなた~






「で、何があった?あきらめるとか言い出したってことは、ショックなことでもあったんだろ?」




お客さんが少なくて、今日はのんびり。



厨房でカプチーノを飲む。





「ん・・・・・・そうなの。ショックというか、もう失恋に近いかな」




「だからぁ!!お前はとっくに失恋してんだろ?今さらどうしたんだよ」





「そうだよね・・・・・・中学の頃から可能性なんてなかったのに。最近ちょっとイイ感じだったから変な期待していたのかもしれないな、私」






期待していた。




私のことをいつか好きになってくれるんじゃないかって。




少しずつ女として見てくれているんじゃないかって。





「イイ感じって、何かあったのかよ。何もないって言ってただろ」



「飲みに行ったり、一緒にブランコに乗ったり・・・・・・それくらいだけど」



「俺にアドバイスして欲しいなら、隠し事すんな!全部話せ」





真剣なあきら君の顔を見ていると、全部話してしまいたいと思えてくる。





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