ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「いいのか、止めなくて」
お父さんは心配そうに閉まった扉を見つめていた。
「どうしよう」
「お前が原因みたいじゃないか。お前の取り合いか?優海は幸せだな」
お父さんはにこやかにそう言った。
でも、笑っている場合じゃない。
大変なことになるんじゃないかと、ドキドキしてきた。
あきら君は、私の代わりに怒ってくれていた。
本当に優しい人。
あきら君を好きになれればいいのに。
あきら君を好きになったら・・・・・・こんな辛い想いから解放される。
あきら君と片桐さんは10分経っても戻って来なかった。
お父さんが様子を見て来いと言うので見に行くことにした。
怖かった。
自分が原因でこんなことになったのに、怖くてその場に行くことから逃げたかった。