ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
私と片桐さんの関係はずっとこのまま。
きっとずっとずっと。
私が変えない限り、このまま妹のまま。
「私、片桐さんに告白しようかな」
突然そんな気持ちになった。
最近、気持ちがコロコロ変わる。
失いたくないからずっと妹でいようと思ったり、告白して思いっきりフラれちゃおうと思ったり。
「投げやりになるな。今がその時じゃないことはわかってるだろ」
「あきら君、どうしてそんなに優しいの・・・・・・」
「優しくねーけど。お前がバカだから、ほっとけねーんだよっ!!」
照れ臭そうに私の頭を叩くあきら君。
片桐さんとは違う、感触。
店を出て、公園を歩きながら帰る。
「俺もバカだよな。片桐さんに殴りかかるなんて。100年早いんだよな」
「そんなことないよ。あきら君、大人だし、優しいし、いい男だよ」
今なら素直になれる。
本当にいい男だと思う。
これからもっとかっこよく成長する。
「気持ち悪い。お前にそんなこと言われると、明日は嵐だな」
「ふふ。だって、これからあんまり会えなくなるんでしょ?寂しいから今日だけは素直になる」
いつも頼ってた。
仕事でミスしてもフォローしてくれたし、私の手が荒れている時は洗い物はあきら君がやってくれた。
仕事面でも、ずいぶん助けられた。
そして、恋の相談も・・・・・・
あんなにいろんなことを話せる相手はあきら君が初めてだった。