ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「じゃー、俺も・・・・・・今日だけ素直になる」
立ち止まったあきら君は、私の腕を引っ張った。
力強いけど、とても優しい引っ張り方。
間近でじっと見つめられた。
大きくて丸い目で私を見つめるあきら君。
「天然でバカで鈍感な処女だけど、俺は優のことが好きだった」
突然すぎた。
完全に無防備だった。
いきなり告白されてしまった。
「過去形だから。気にすんな」
気にすんな、と言われても、気にするよ。
やっぱり、康子や片桐さんが言ってた通りだったの?
私のことが好きなのに、片桐さんへの恋を応援してくれていたの?
「過去って・・・・・・いつくらい過去?あきら君」
「ん~っと。1分前くらい、かな?」
「へ??」
「自分の気持ちをお前に伝えた時点で俺の恋は終わり。そう決めてたんだ」
爽やかな笑顔でそんなことを言うあきら君だけど、ちょっと待って!!
それって・・・・・・
私以上に切なくて苦しい恋をしていたってこと?