ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
その日の帰り道の私は、心が軽くなって、とても幸せな気分だった。
誰もいなかったら、ルンルンと鼻歌を歌い、スキップをしていたかもしれない。
それから、学校で顔を合わすたびに、話をするようになった。
連絡先を交換することなく、本当に良き勉強仲間という感じ。
最初に米田さんが言ったことは本当だったみたい。
私を、女の子として狙っているわけではない。
純粋に、夢を追う仲間・・・・・・
不思議だけど、米田さんと出会ってから、寂しさが半分になったんだ。
別に米田さんが寂しさを埋めてくれているわけじゃないのに、片桐さんやあきら君のことを考える時間が減った。
勉強に力を入れるようになった。
止まっていた何かが動き出した感じ。
恋多き女だった康子は、もちろんこう言う。
「いいじゃん。航太郎!!付き合っちゃえ」
そう言われると思っていたけど。
そういうんじゃないんだよね。