ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「な、優って、まだ処女だよな?」
「バッカっ!!何言ってんのよ」
当たり前じゃない、と言おうとして口を押さえた。
「いつまでも処女でいろよ。片桐さんに処女を捧げるんだぞ。今日はそれが言いたくて来た」
処女を捧げる。
そんなことを思っているのは、珍しいのかもしれない。
「あきら君、仲良くやってるの?美琴ちゃんと」
「プリクラ見ただろ?あれは俺なりのお前へのメッセージだったんだけど」
やっぱり、康子の言う通りだった。
あきら君は会えない状況の中で、私に伝えようとしてくれていた。
“俺は大丈夫だから、お前も頑張れ”って。